「関西で住宅ローンを借りるなら、どこがおすすめ?」——住宅購入のご相談で、いちばん多くいただく質問のひとつです。数年前までは「金利の低さならネット銀行」が定番の答えでした。ところが2026年10月時点の金利を並べてみると、変動金利の最優遇は関西の地方銀行のほうが低いという逆転が起きています。
この記事では、ファイナンシャルプランナー(FP)が、関西で借りやすい地方銀行7行・メガバンク3行・ネット銀行3行の計13行とフラット35の最新金利を、各行の公式サイトで確認したうえで比較します。金利表は毎月更新しますので、ブックマークして銀行選びの「最新の物差し」としてお使いください。
1. 2026年10月の住宅ローン金利の動向
関西の地銀は店頭金利3.575%、メガバンクは3.375%
2026年10月1日、関西の主な地方銀行は変動金利の店頭表示金利(基準金利)を年3.575%にそろえて引き上げました。池田泉州銀行・京都銀行・関西みらい銀行・南都銀行・紀陽銀行・但馬銀行がいずれも3.575%です。三菱UFJ銀行・三井住友銀行・りそな銀行は年3.375%で、地銀より0.2%低い水準です。
ネット銀行も同じ流れです。auじぶん銀行の変動金利の基準金利は、2026年4月の3.141%から10月には3.741%へと、半年で0.6%上がりました。すでに変動金利で借りている方も、多くの銀行で年2回(4月・10月)の見直しにより、返済額に影響が出始める局面です。
それでも「最優遇金利」は1%台前半で競争中
店頭金利が上がっても、実際に適用される金利は「店頭金利-優遇幅」で決まります。関西の地銀は優遇幅を最大2.4%前後まで広げており、変動金利の最優遇は1.09%〜1.19%に集まっています。金利上昇局面だからこそ、銀行による差が大きくなっています。
2. 関西の住宅ローン金利比較表【2026年10月】
2026年10月時点関西でマイホームを購入する方の利用が多い13行とフラット35の、新規借入時の最優遇金利を一覧にしました。数値はすべて2026年10月27日に各行の公式サイトで確認したものです。
| 銀行 | 区分 | 変動金利(最優遇) | 固定金利(参考) | 主な条件・注意点 |
|---|---|---|---|---|
| 紀陽銀行 | 地銀 | 1.090% | 10年 3.565% | 手数料定率プラン。全期間固定は3.710% |
| 南都銀行 | 地銀 | 1.125% | 10年 3.75% | がん団信の上乗せ0.1%込みの金利 |
| 関西みらい銀行 | 地銀 | 1.145% | 全期間 4.010% | 融資手数料型・入院保障付き一般団信。給与振込など条件あり |
| みなと銀行 | 地銀 | 1.145% | — | 融資手数料型・入院保障付き一般団信。条件達成時 |
| 池田泉州銀行 | 地銀 | 1.19% | 10年 3.465% | 融資手数料型(保証料型は1.44%) |
| 京都銀行 | 地銀 | 1.675% | 10年 4.05% | 最下限金利。45歳以下はがん100%保障が無料 |
| 但馬銀行 | 地銀 | 店頭 3.575% | 3年 4.75%(店頭) | 優遇後の金利はWeb非公開。窓口で確認 |
| 三菱UFJ銀行 | メガバンク | 1.195% | 10年 3.75% | 借入期間40年でも上乗せなし |
| りそな銀行 | メガバンク | 1.250% | 10年 4.205% | 融資手数料型。WEB完結・給与振込などの条件達成時(未達は1.330%) |
| 三井住友銀行 | メガバンク | 1.525%〜 | 10年 4.00%〜 | 審査により金利が決まる |
| auじぶん銀行 | ネット銀行 | 1.680% | 10年 3.470% | 一般団信限定の金利。優遇割の最大適用で1.584% |
| ドコモSMTBネット銀行 | ネット銀行 | 1.60% | — | 対面申込コース・物件価格の80%以下。WEB申込コースは2.00% |
| ソニー銀行 | ネット銀行 | 1.847% | 10年 3.715% | 変動は変動セレクト、10年は固定セレクトの金利 |
| フラット35 | 全期間固定 | — | 全期間 3.830% | 借入期間21〜35年・融資率9割以下で最も多い金利 |
※ 2026年10月27日に各行公式サイトで確認した、2026年10月借入時の新規向け金利(年利)。手数料型・保証料型の違い、団信の種類、優遇条件、審査結果によって適用金利は変わります。11月以降の金利は各行の発表に合わせて本表を更新します。
3. 変動金利が低い順|返済額はどれくらい違う?
変動金利の最優遇金利が低い順に並べ、4,000万円・35年(元利均等)で借りた場合の毎月返済額を計算しました。
| 銀行 | 変動金利 | 毎月返済 | 35年の利息総額 |
|---|---|---|---|
| 紀陽銀行 | 1.090% | 114,600円 | 約813万円 |
| 関西みらい銀行・みなと銀行 | 1.145% | 115,637円 | 約857万円 |
| 三菱UFJ銀行 | 1.195% | 116,586円 | 約897万円 |
| りそな銀行 | 1.250% | 117,635円 | 約941万円 |
| 三井住友銀行 | 1.525% | 122,964円 | 約1,164万円 |
| auじぶん銀行 | 1.680% | 126,031円 | 約1,293万円 |
| ソニー銀行 | 1.847% | 129,386円 | 約1,434万円 |
※ 4,000万円・35年・元利均等返済・ボーナス返済なし。金利が35年間変わらないと仮定した概算で、事務手数料・保証料は含みません。南都銀行(1.125%)はがん団信込みの金利のため、池田泉州銀行(1.19%)は手数料型の比較条件が異なるため、本表では省略しています。
最も低い1.090%と1.847%では、毎月約1.5万円、35年で約620万円の差になります。もちろん実際には金利は変動しますが、スタート時点の金利差は、その後も優遇幅の差として残り続けます。変動金利では、借りるときの「優遇幅の大きさ」が、完済までの総返済額を左右します。
4. 10年固定・全期間固定が低い順
金利上昇に備えて固定金利を選ぶ方も増えています。当初10年固定の最優遇金利と、全期間固定の代表例を比べると次のとおりです。
| 銀行 | 金利タイプ | 金利 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 池田泉州銀行 | 10年固定 | 3.465% | 融資手数料型 |
| auじぶん銀行 | 10年固定 | 3.470% | 当初期間引下げプラン |
| 紀陽銀行 | 10年固定 | 3.565% | 手数料定率プラン |
| ソニー銀行 | 10年固定 | 3.715% | 固定セレクト住宅ローン |
| 三菱UFJ銀行 | 10年固定 | 3.75% | 最初に大きな優遇コース |
| 紀陽銀行 | 全期間固定 | 3.710% | 長期固定金利住宅ローン |
| フラット35 | 全期間固定 | 3.830% | 21〜35年・融資率9割以下(最も多い金利) |
| 関西みらい銀行 | 全期間固定 | 4.010% | 融資手数料型・入院保障付き一般団信 |
5. 地銀・メガバンク・ネット銀行の違い
金利の数字だけでなく、銀行のタイプによって「借りやすさ」「相談のしやすさ」「諸費用」が異なります。
| タイプ | 強み | 気をつけたい点 |
|---|---|---|
| 関西の地銀 | 2026年は変動金利の最優遇が低い/対面で相談できる/地元の物件や自営業の審査に強い | 最優遇には給与振込などの条件/営業エリア内の物件・勤務先が前提 |
| メガバンク | 全国に店舗/借入期間40年でも上乗せなしなど条件が明快 | 審査の結果で優遇幅が変わる銀行もある |
| ネット銀行 | 手続きがWeb完結/団信が無料で手厚い/固定金利が低い銀行もある | 変動金利の最優遇は地銀より高い/借入額の80%超や35年超で上乗せがある銀行も |
なお、事務手数料(融資手数料)は、ネット銀行・地銀の手数料型ともに借入額×2.2%(税込)が主流です。4,000万円なら約88万円で、保証料型を選べる銀行では、初期費用と金利の組み合わせで比べる必要があります。団信の違いは住宅ローンの団信比較|がん保障と上乗せ金利をFP解説で、7行の保障内容と上乗せ金利を詳しく比較しています。
6. 大阪・兵庫・京都・奈良・和歌山の地域別の候補
地方銀行は、物件の所在地や勤務先が営業エリア内にあることが利用の前提です。お住まいの地域ごとに、比較に入れたい銀行を整理しました。
大阪府:地銀3行とメガバンクを横並びで比較
大阪北部・泉州地域を地盤とする池田泉州銀行(1.19%)、大阪・滋賀に店舗網を持つ関西みらい銀行(1.145%)、大阪南部にも店舗がある紀陽銀行(1.090%)が候補です。三菱UFJ銀行(1.195%)・りそな銀行(1.250%)も金利差は小さく、勤務先の給与振込口座との兼ね合いで選ぶのが現実的です。
兵庫県:みなと銀行が軸、北部は但馬銀行も
神戸を中心に兵庫県内に店舗が多いみなと銀行(1.145%)は、関西みらい銀行と同じりそなグループで、入院保障付きの団信が標準で付きます。兵庫県北部では但馬銀行も選択肢ですが、優遇後の金利は公表されていないため、事前審査で他行と比べましょう。
京都府:京都銀行は団信の手厚さで比較
京都銀行の変動金利(1.675%)は他の地銀より高めですが、45歳以下ならがん100%保障が金利上乗せなしで付きます。がん保障を付けた場合の実質的なコストで、ほかの銀行と比べるのがポイントです。
奈良県・和歌山県:南都銀行・紀陽銀行
奈良県では南都銀行(1.125%・がん団信込み)、和歌山県では紀陽銀行(1.090%)が地元の有力候補です。南都銀行は、がん保障を付けてこの金利という点で、団信まで含めたコストは関西トップクラスです。
7. 金利だけで選ばないための5つの確認ポイント
- 最優遇の条件を満たせるか:給与振込・アプリ登録・クレジットカードなど、条件を満たせないと金利が上がります(りそな銀行は未達で1.250%→1.330%)
- 手数料型か保証料型か:同じ銀行でも方式で金利が変わります(池田泉州銀行は手数料型1.19%、保証料型1.44%)
- 上乗せ金利の条件:物件価格の80%超の借入(auじぶん銀行は+0.045%)や、35年超の借入(auじぶん銀行は+0.1%)で金利が上がる銀行があります
- 団信の中身:金利が同じでも、がん保障や入院保障の有無で価値は大きく変わります
- 見直しルール:変動金利の見直し時期や、返済額の上限ルール(5年・125%ルール)の有無を確認しましょう
8. タイプ別|関西の住宅ローンおすすめの選び方
とにかく変動金利を低くしたい方
紀陽銀行・関西みらい銀行・みなと銀行・池田泉州銀行など、関西の地銀の最優遇金利が有力です。給与振込などの条件を満たせるかを先に確認しましょう。メガバンクでは三菱UFJ銀行が1.195%と地銀並みの水準です。
金利上昇に備えて固定金利にしたい方
10年固定なら池田泉州銀行・auじぶん銀行・紀陽銀行が3.4〜3.5%台です。完済まで金利を確定したいなら、紀陽銀行の全期間固定(3.710%)やフラット35(3.830%)を比べてください。
がん保障など団信を重視したい方
がん団信込みで1.125%の南都銀行、45歳以下ならがん100%が無料の京都銀行、無料の団信が手厚いネット銀行が候補です。団信の上乗せ金利まで含めた「実質の金利」で比べましょう。
対面でじっくり相談したい方
地銀・メガバンクに加え、ネット銀行でもドコモSMTBネット銀行は対面申込コース(1.60%)を用意しています。WEB申込コース(2.00%)より金利が低い点も見逃せません。
「わが家ならどの銀行がいちばん得か」を一緒に試算しませんか
金利表の最優遇金利は、取引条件や審査結果がそろって初めて適用されます。特定の銀行に属さないFPが、ご家族の収入・勤務先・物件の所在地から、実際に使える金利と団信で13行を比較し、事前審査を出す銀行の組み合わせまでご提案します。初回無料相談・オンライン対応です。
▶ 初回無料相談のご予約はこちら(オンライン対応)|受付時間 9:00〜18:30(土日祝含む)9. よくある質問(FAQ)
金利と銀行選びについて
審査と手続きについて
変動と固定、今後の金利について
まとめ|関西の住宅ローンは「地銀の最優遇」から比べる時代に
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 2026年10月の動向 | 関西の地銀は店頭3.575%、メガバンクは3.375%に。ネット銀行の基準金利も上昇 |
| 変動金利が低い | 紀陽銀行1.090%・南都銀行1.125%(がん団信込み)・関西みらい銀行/みなと銀行1.145% |
| 10年固定が低い | 池田泉州銀行3.465%・auじぶん銀行3.470%・紀陽銀行3.565% |
| 全期間固定 | 紀陽銀行3.710%・フラット35は3.830% |
| 忘れずに確認 | 最優遇の条件、手数料型か保証料型か、上乗せ金利、団信、見直しルール |
関西の住宅ローンは、2026年に入って「ネット銀行が一番安い」という常識が通用しにくくなりました。金利表で候補を絞り、団信と諸費用を含めた総額で比べ、2〜3行の事前審査で実際の金利を確かめる——この順番で進めれば、納得できる一本にたどり着けます。
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株式会社Erwin 代表取締役
マイホーム購入の相談窓口 代表、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、住宅FPエキスパート。不動産購入相談をはじめとして、住宅予算診断、住宅ローンなど、第三者の立ち位置から顧客の人生を考えた上でのアドバイスを行っている。不動産に関わる知識や税務などのライティングに携わる。



