「西宮市のマンション相場はどのくらい?」「新築は高すぎるけれど、中古ならどのエリアで買える?」——西宮北口や夙川など、人気の住宅地が集まる西宮市でマンションを探し始めた方から、よくいただくご質問です。
この記事では、国土交通省の取引データ5,902件からErwinが西宮市の中古の分譲マンションの価格をエリア別・築年数別に集計し、新築マンションの価格とも比べながら、住宅購入の資金計画を専門とするFP(ファイナンシャルプランナー)の視点で、無理のない予算の考え方まで解説します。
西宮市のマンションは、エリアと建築年で価格が大きく違います
1. 結論:西宮市の中古マンションは70㎡で約3,100万円。新築はその2倍以上
先に結論をお伝えします。2021年以降に西宮市で取引された中古マンションの㎡単価は、中央値で約44.3万円でした。70㎡に換算すると約3,100万円です。典型的な物件は、専有面積75㎡・築24年です。
- 新築は中古の2倍以上:阪神間(西宮市・芦屋市・尼崎市など)の2025年の新築マンションは、平均で㎡単価約104万円でした。70㎡に換算すると約7,300万円で、中古の中央値の2倍を超えます。
- エリアの差が大きい:70㎡換算で、北部(名塩・山口)の約1,400万円から、夙川・さくら夙川の約3,760万円まで開きがあります。西宮北口周辺も約3,750万円と、夙川と並ぶ水準です。
- 1995年を境に価格が大きく違う:1994年以前に建てられたマンションの㎡単価は23万〜27万円台、1995年以降は約40万円以上と、建築年で価格がはっきり分かれます。
新築に手が届かなくても、エリアと建築年を選べば、世帯年収500万円前後から検討できる中古マンションが西宮市には多くあります。
2. 【Erwin独自集計】西宮市7エリアの中古マンション相場
国土交通省「不動産情報ライブラリ」の取引データから、西宮市の中古マンションの取引を、最寄駅をもとに7つのエリアに分けて集計しました。
| エリア(最寄駅) | ㎡単価 (万円) |
70㎡換算 (万円) |
築年数 (年) |
駅徒歩 (分) |
件数 |
|---|---|---|---|---|---|
| 夙川・さくら夙川 | 53.8 | 3,760 | 25 | 8 | 477 |
| 西宮北口・門戸厄神・甲東園 | 53.6 | 3,750 | 22 | 9 | 1,333 |
| 甲子園口 | 48.0 | 3,360 | 25 | 8 | 500 |
| 西宮中央・香櫨園・今津 | 45.0 | 3,150 | 24 | 9 | 1,434 |
| 苦楽園・甲陽園 | 38.9 | 2,720 | 24 | 12 | 909 |
| 甲子園・鳴尾・武庫川 | 38.3 | 2,680 | 25 | 9 | 1,004 |
| 北部(名塩・山口) | 20.0 | 1,400 | 27 | 10 | 245 |
| 西宮市全体 | 44.3 | 3,100 | 24 | 9 | 5,902 |
※いずれも中央値。70㎡換算は㎡単価×70㎡。
【Erwin独自集計】築20年以内なら、夙川と西宮北口は㎡単価67万円前後
西宮市のエリア別 中古マンションの㎡単価(中央値・万円)。棒にカーソルを合わせると数値を表示(スマホはタップ)
※「西宮北口・門戸」は甲東園・仁川を、「西宮中央・今津」は香櫨園を含みます。
表からわかるポイントは3つです。
- 夙川と西宮北口が二強:㎡単価は夙川・さくら夙川が53.8万円、西宮北口周辺が53.6万円でほぼ同じです。取引件数は西宮北口周辺が1,333件と夙川の約3倍で、物件を選びやすいのは西宮北口周辺です。
- 同じ南部でも3割近い差:甲子園・鳴尾・武庫川(38.3万円)や苦楽園・甲陽園(38.9万円)は、夙川・西宮北口より3割ほど低い水準です。70㎡で1,000万円以上の差になります。
- 駅からの距離で価格が下がる:西宮市全体では、駅徒歩5分以内の㎡単価が52.0万円、6〜10分が48.8万円、11〜15分が41.2万円、16分以上が33.8万円でした。
出典:国土交通省 不動産情報ライブラリのデータをもとに株式会社Erwinが加工・作成
3. 新築と中古、価格はどれくらい違う?
新築マンションの価格は、国の取引データにはほとんど含まれません。そこで、不動産経済研究所の阪神間(西宮市・芦屋市・尼崎市・宝塚市など)の新築マンションの平均と、西宮市の中古マンションの築年数別の価格を、70㎡換算で並べました。
| 区分 | ㎡単価 | 70㎡換算 | 件数 |
|---|---|---|---|
| 新築(阪神間・2025年平均) | 約104.3万円 | 約7,300万円 | 1,399戸 |
| 中古・築10年以内 | 約64.3万円 | 約4,500万円 | 845件 |
| 中古・築11〜20年 | 約53.3万円 | 約3,730万円 | 1,231件 |
| 中古・築21〜30年 | 約45.3万円 | 約3,170万円 | 2,185件 |
| 中古・築31〜40年 | 約27.4万円 | 約1,920万円 | 550件 |
| 中古・築41年以上 | 約23.1万円 | 約1,620万円 | 1,043件 |
※新築は不動産経済研究所のデータをもとにした長谷工総合研究所「マンション市場動向」の2025年年間の阪神間の平均(平均面積65.29㎡、平均価格6,809万円)。中古は西宮市の中央値(Erwin集計)。
新築と築10年以内の中古でも、70㎡で約2,800万円の差があります。新築の平均には、芦屋市など価格の高い地域や、駅前の大規模物件も含まれる点に注意が必要ですが、同じ予算なら中古のほうが、立地や広さの選択肢は大きく広がります。
4. 建築年で価格が大きく変わる——1995年が境目
西宮市の中古マンションを建築年で分けると、1995年を境に㎡単価がはっきり変わります。
【Erwin独自集計】1995年以降に建てられたマンションは㎡単価が大きく上がる
西宮市の中古マンション 建築年別の㎡単価(中央値・万円)。棒にカーソルを合わせると件数も表示(スマホはタップ)
1994年以前に建てられたマンションの㎡単価は23.0万〜26.7万円、1995〜1996年の建物は39.5万円、1997〜2000年の建物は45.3万円です。1997〜2000年に建てられたマンションの取引は1,429件と特に多く、いま市場に出ている中古マンションの中心になっています。この時期は、1995年の阪神・淡路大震災の後に、西宮市で住宅の建て替えや新築が集中した時期と重なります。
- 1981年以前の建物(942件):旧耐震基準で建てられた可能性があります。耐震診断や耐震改修の状況、住宅ローン控除の条件(耐震基準への適合の証明)を必ず確認しましょう。
- 1982〜1994年の建物(753件):新耐震基準でも、価格は旧耐震とあまり変わりません。管理状態がよい物件なら、手頃な価格で広さを確保できる選択肢です。
- 1995年以降の建物:築30年前後でも㎡単価は40万円前後と、1994年以前の建物の1.5倍ほどです。そのぶん、予算に占める物件価格は大きくなります。
5. エリアごとの特徴と価格
一戸建ても含めたエリアごとの街の特徴は西宮市の一戸建て相場|エリア別・築年数別の価格でも紹介しています。ここでは、マンションに絞って特徴を整理します。
西宮市のマンションは、駅の近くに中低層の物件が多く集まっています(画像はイメージ)
西宮北口・門戸厄神・甲東園|取引が多く、築浅も選べる
阪急神戸線と今津線が交わる「西宮北口」駅を中心に、取引は1,333件と市内で2番目に多いエリアです。築年数の中央値は22年と市内で最も新しく、築20年以内の物件も559件あります。築20年以内の㎡単価は66.7万円で、70㎡なら約4,670万円が目安です。
夙川・さくら夙川|市内で最も高い㎡単価
阪急「夙川」駅とJR「さくら夙川」駅の周辺です。㎡単価は53.8万円と市内で最も高く、築21〜30年でも58.8万円と、築年数が経っても価格が下がりにくい傾向が見られます。物件数は477件と多くないため、希望の条件を絞っておくことが大切です。
西宮中央・香櫨園・今津|取引が最も多いエリア
JR・阪神「西宮」駅、阪神「香櫨園」「今津」駅などの周辺で、取引は1,434件と市内で最も多いエリアです。築21〜30年の物件が700件と中心で、㎡単価は45.0万円、70㎡なら約3,150万円です。駅に近い物件が多く、選択肢の多さが魅力です。
甲子園口|JR沿線で安定した価格
JR神戸線「甲子園口」駅の周辺です。㎡単価は48.0万円で、築21〜30年でも52.6万円と、夙川と同じく価格が下がりにくいエリアです。大阪・神戸のどちらにも通勤しやすい立地が評価されているとみられます。
苦楽園・甲陽園|山手の環境を手頃な価格で
阪急甲陽線の沿線を中心とする、六甲山麓の高台のエリアです。㎡単価は38.9万円と、夙川より3割ほど低い水準です。駅からの距離は徒歩12分前後と市内で最も遠く、坂も多いため、通勤や買い物の動線を実際に歩いて確かめましょう。
甲子園・鳴尾・武庫川|南部で手頃な価格帯
阪神本線の「甲子園」「鳴尾・武庫川女子大前」駅などの周辺です。㎡単価は38.3万円で、70㎡なら約2,680万円と、南部では手頃な価格帯です。築31年以上の物件が387件と多く、リノベーションを前提に探す方にも選択肢があります。
北部(名塩・山口)|価格は南部の半分以下
JR宝塚線「西宮名塩」駅などの周辺です。㎡単価は20.0万円、70㎡なら約1,400万円と、南部の半分以下の価格です。物件数は245件と少なく、築21〜30年の物件が中心です。
6. 中古+リノベという選択肢
築31年以上のマンションでは、室内を改装した「リノベ済み」の物件と、改装していない物件で価格が大きく違います。西宮市では、改装済みの㎡単価が32.0万円、未改装が21.2万円で、改装済みが約51%高い水準でした。70㎡で約760万円の差です。
| 築31年以上の物件 | 改装済み | 未改装 | 差 |
|---|---|---|---|
| 西宮市全体 | 32.0万円 | 21.2万円 | +51% |
| 甲子園・鳴尾・武庫川 | 30.0万円 | 17.9万円 | +68% |
| 苦楽園・甲陽園 | 27.8万円 | 17.7万円 | +57% |
| 西宮中央・香櫨園・今津 | 34.7万円 | 24.8万円 | +40% |
※㎡単価の中央値。国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報のうち、「改装」欄に記載のある取引(市全体で426件)を株式会社Erwinが集計。エリアは改装済み・未改装とも30件以上あるものを掲載。大阪市の同じ集計では+32%でした。
改装済みとの価格差が大きいエリアほど、未改装の物件を買って自分でリノベする余地があります。リノベ費用を含めた資金計画はマンションリノベの資金計画、リノベ済みと自分でリノベの損益の分かれ目はリノベ済みマンションと自分でリノベ、どっちが得?で詳しく解説しています。
7. 西宮市のマンション価格の推移
西宮市の中古マンションの㎡単価(中央値)は、2016年の40.0万円から2025年には45.6万円へ、約14%上昇しました。大阪市の中古マンション(同じ期間で約58%上昇)と比べると、ゆるやかな上がり方です。
| 年 | ㎡単価 | 70㎡換算 |
|---|---|---|
| 2016年 | 40.0万円 | 約2,800万円 |
| 2019年 | 40.0万円 | 約2,800万円 |
| 2022年 | 45.7万円 | 約3,200万円 |
| 2025年 | 45.6万円 | 約3,190万円 |
※国土交通省「不動産情報ライブラリ」の不動産取引価格情報(成約価格情報は2021年からのため除外)をもとに株式会社Erwinが集計。
2020年から2022年にかけて上がったあと、2022〜2025年はほぼ横ばいです。同じ期間に西宮市の一戸建ての価格は約23%上がっており、西宮市ではマンションより一戸建てのほうが値上がりしているのが特徴です。
8. 資金計画:年収いくらで西宮市のマンションが買える?
物件の価格に目が行きがちですが、大切なのは「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」から予算を逆算することです。年収と金利を動かして、ご家庭の目安を試算してみましょう。
年収別 目安早見表(変動1.2%・35年・頭金10%)
| 年収 | 無理のない借入額 | 月々返済額 | 目安購入価格 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 約2,290万円 | 約6.7万円 | 約2,510万円 |
| 500万円 | 約2,860万円 | 約8.3万円 | 約3,140万円 |
| 600万円 | 約3,430万円 | 約10.0万円 | 約3,770万円 |
| 700万円 | 約4,000万円 | 約11.7万円 | 約4,400万円 |
| 800万円 | 約4,570万円 | 約13.3万円 | 約5,030万円 |
| 1,000万円 | 約5,710万円 | 約16.7万円 | 約6,280万円 |
2章の独自集計と照らすと、西宮市全体の中央値(70㎡で約3,100万円)は世帯年収490万円前後、夙川・西宮北口周辺(約3,750万円)は600万円前後、甲子園・鳴尾周辺(約2,680万円)は430万円前後が目安です。新築(阪神間平均の70㎡換算で約7,300万円)なら、年収1,160万円前後が必要になる計算です。
西宮市でマンションを検討されている方へ
「このエリアのこの物件は、うちの年収で無理がないか」「新築と中古、中古+リノベのどれが合うか」——住宅購入の資金計画を専門とするFPが、管理費・修繕積立金まで含めた住居費で、中立の立場で試算します。
※無料は初回のみ。2回目以降は有償サービスとなります。お電話・無理な勧誘はいたしません。
9. 西宮市で中古マンションを選ぶときのチェックリスト
項目をタップするとチェックできます。
10. よくある質問(FAQ)
まとめ——西宮市のマンションは「エリア」と「建築年」で選ぶ
| ポイント | 内容 |
|---|---|
| 相場 | 中古は㎡単価約44.3万円、70㎡で約3,100万円(専有75㎡・築24年が典型) |
| 新築との差 | 阪神間の新築は70㎡換算で約7,300万円と、中古の2倍以上 |
| エリア | 夙川と西宮北口が約3,750万円で二強。北部は約1,400万円 |
| 建築年 | 1995年以降の建物は㎡単価40万円前後以上、1994年以前は23万〜27万円台 |
| 予算 | 年収490万円前後で市全体の中央値が目安。管理費・修繕積立金も含めて判断 |
西宮市のマンションは、エリアと建築年の選び方しだいで、同じ予算でも手に入る住まいが大きく変わります。相場を知ったうえで、ご家庭の収入と将来の支出から無理のない予算を決めることが、後悔しないマンション選びにつながります。
西宮市でのマイホーム購入をご検討の方へ
「どのエリアなら無理なく買えるか」「マンションと一戸建て、どちらが合うか」——こうした疑問は、住宅購入の資金計画を専門とするFPにご相談ください。Erwinでは関西一円のご購入者様を対象に、オンラインによる初回無料相談を承っています。
初回無料相談について見る出典・参考
国土交通省「不動産情報ライブラリ」不動産取引価格情報・成約価格情報(株式会社Erwinが加工・集計)/不動産経済研究所のデータをもとにした長谷工総合研究所「マンション市場動向」(2026年3月号、2025年年間の近畿圏)。記載の価格・㎡単価は中央値や目安であり、個別物件の価格や実際の取引価格を保証するものではありません。

株式会社Erwin 代表取締役
マイホーム購入の相談窓口 代表、ファイナンシャルプランナー、住宅ローンアドバイザー、住宅FPエキスパート。不動産購入相談をはじめとして、住宅予算診断、住宅ローンなど、第三者の立ち位置から顧客の人生を考えた上でのアドバイスを行っている。不動産に関わる知識や税務などのライティングに携わる。



